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【蕎麦打ち】

取りあえず、
1kgのそば粉に250gの割粉で打つ、ニ八(ニハチ)で打つ手順を写真付きで説明します。

文章で書きますと、分量が非常に多くなりますが伝わり難い部分が残ります。本屋さんでDVD等が売っていますので、そちらを見ることも一つの方法です。(私の学んだ)井上さんのものをお勧めします。

<水回し>

美味しい蕎麦になるために、最も重要な工程です。初めての方はこの工程で失敗するために、後で「蕎麦が薄く伸びない」とか「茹でると短く切れてしまう」のことになりやすいです。

@     粉の量を量る。

・そば粉は、信州より取り寄せた「スーパー安曇野」
     割粉は、近所で購入している準強力粉で銘柄は教えてくれません。
    (割り粉の品質で、蕎麦の室は変わると感じています。)

     デジタル・クッキング・スケールでしっかりと量りましょう。

A     粉を篩にかけながら、木鉢の中に入れる。

     割粉とそば粉が、固まっていなく良く混ざっているように篩(20〜60目)を使います。
     木鉢の粉を平らにならしましょう。

B     水を計量しましょう。

     ステンレスボウルの中に、水を計量しましょう。
     この場合のミズノ品質は意外と重要です。私は、100円ショップで売っている2リットルの水を使っています。軟水で有る事が大切です。(硬水ですと、蕎麦の色が黒くなり柔らかな香りが損なわれるように感じます。同じように思える水でも、メーカーの種類で、蕎麦の出来が微妙に違う感じがします。色々試しましたが・・・?)
     水の量は、粉の状態、その日の気候・・・・で変わると言われていますが、デジタル・クッキング・スケールでしっかりと計量するとその内容が良く分かります。
     私の使っている粉は、一本挽き(いわゆる御膳粉も入って居る粉)なので普通の蒸篭粉より水を多く要求します。45〜47%の間なので、47%の水の量を計量します。

C     手を洗いましょう!

・食べ物を触りますので、手を洗いましょう。  


D     水回し
     ここが、非常に重要な工程です、粉と水を均一に混ぜる工程です。

     1段加水(一回で全ての水を入れてしまう)から、3段加水(3回に分けて水を入れる)まで言われています。
     初めての方は、
一回目は、合計量−6%の水の量をステンレスボウルに計量しましょう。
二回目の水として、4%の水の量をステンレスボウルに計量しましょう。
三回目の水として、2%の水の量をステンレスボウルに計量しましょう。
     1回目の水を入れて、指を立てて、木鉢の底を綺麗にする様な感じで素早く掻き混ぜます。

重要なポイントは

指を立てる⇒粉と水の攪拌効率を上げる。  

木鉢の底を綺麗にする様な感じ⇒木鉢の底等に水が入らない粉が残り易く、失敗の原因になりやすい。

素早く⇒早く混ぜないと、充分すぎる位に水を吸った粉と、水が不十分な粉が存在し、失敗の原因になりやすい。

     蕎麦の良い香りがすると思います。「蕎麦の香りは、そば粉と水が混ざって初めて強くなる」と多くの方が言われています。しっかりと粉に空気を含ませるように、香りを立たせるように混ぜましょう。(時間をかけると、粉が乾燥します)

     2回目(次は3回目)の水を入れましょう。
     何処まで入れるのか・・・?ですが、

@     粉の色が濃くなって来ます。
A     ばらばらの小さな粉が、だんだん集まって大きくなってきます。
B     その大きくなった粉の表面がねっとりとした感じになってきます。
     ここまで来ると、水回しは終了といってよいと思います。

E     纏め
     練り(通常は菊練り)に入るためには、ばらばらの粉を纏める必要が有ります。
     私の師匠は、「練(ひねり)を加えながら纏めていく」と教えています。私も同感です。ヒネリを加えながら纏めをしていくと以下の写真の様に、蕎麦がまとまっていきます。


     練を加えながら、大きな玉にしながら・・・・5個程度になったら、1個に纏めましょう。

<練り>

 水回しをした粉の中に入って居る空気を出し、均一な状態にしながら(私の理解)蕎麦玉に纏める工程です。「練り」と「臍だし&つぶし」です。

@練り


     木鉢の中で細長い麺帯を折り曲げて練っていきます。又、細長い麺帯(さっきのものよりは太くなります)が出来ます。
手前のほうから、奥のほうへ蕎麦玉をつぶすように練を加え、つぶした蕎麦玉を手元に纏めていきます。

・縦に長い蕎麦玉が横に長い状態になっていきます。
麺帯を90度回転させ、同じような工程を何回か繰り返します。

何回か、繰り返すと練りが効いてきて均一な状態と表面がしっとりとしてきた感じがします。
・同じ力加減で続けると大分太くなってきます。次は、菊練りに入ります。

(私自身が、余り菊練が得意でないので) 

     菊練りが出来ましたら次の工程に移ります。

A臍だし&つぶし 
     菊練りの終わった蕎麦は、中心に空間があります。この空気を抜きながら蕎麦玉を作る必要が有ります。
     手前に空気を抜く穴を持ってくるようにし、両手で手前を絞っていきます。らっきょの形を作る感じですね。

     木鉢の底と、右手の手のひらを使いながら、三角形の蕎麦玉を作っていきます。このときに、空気の抜ける穴が、一箇所に集まり、小さくなります。

     臍をつぶします。すると、伸し餅のような蕎麦玉が出来ます。

B後片付け
     伸し餅のような蕎麦玉を袋の中に入れます。

     ステンレスボウルの中に水を入れ、綺麗にします。

<延し>

伸し餅のような蕎麦玉を、1.5mm〜1mmの均一な厚さのそばの麺帯に延ばす工程です。
私の目標は1.3mmから1.4mmの厚さです。(田舎蕎麦とか、十割蕎麦は若干太く・・・・その他の蕎麦は若干細めが自分と、私の蕎麦を食べる人間の好みです。)
信州の方では、丸く延ばしますが、江戸のほうでは四角く伸ばします。本によると、蕎麦延しに使う面積が広く使える信州では丸く、土地代が高く広い場所を確保できない江戸では四角く延し・・・と書いて有りました。
丸く延ばす事ができるような、大きなのし板&その大きなのし板を置けるような広いスペースが欲しい物です。

工程は、「丸のし」「肉分け」「四つだし」「本延し」になります。

@「丸のし」

伸し餅のような蕎麦玉を薄さ4〜6mmの広さになるように延す工程です。手で行う肯定とのし棒で行う工程(地のしとも言います)が有ります。
・まず、のし板の上に打ち粉を打ちます。蕎麦玉がのし板にくっつかないようにするための粉です。多すぎろと、蕎麦の表面がざらつきますので要注意です。

     掌を使って、延ばしましょう。

     真中は最後に薄くします。なるべく、均一な厚さで、丸になる様にです。
一番外側は、あまり薄くならないようにしましょう。(更科の蕎麦職人は、この工程が一番難しい・・・後の本延しの出来具合に一番影響する。と言っておられました)
     ある程度の広さになりましたら、のし棒を用いた丸のしになります。凡そ2回転、一回の回転角度は30度(12回で一回転)で順順に薄くしていきます。
     丸のしの仕上げとして、全体をのし棒で延します。


・丸のしと言っても、結局四角くのして行く訳ですので、あまり気にしないほうがよいと思います。
・丸の大きさは、後の工程での出来上がり、時間等に大きく影響しますので自分のやり易い大きさを見つけることが大切です。太い蕎麦になりやすい場合は、大き目の丸を目指しましょう。薄くなりやすく、時間がかかって割れたりしやすい場合には小さめにしましょう。

A「四つだし」

丸く延した蕎麦の麺帯を四角くする工程です。打ち粉をうち、のし棒で丸めて延ばし広げる工程を4階繰り返します。

1回目:丸のしが終わった麺帯に延し棒を置き、縦に打ち粉を振ります。手前の麺帯を奥に持っていき半分にします。
延し棒を手前に引いてきて、のし棒に丸めます。

この状態で、延し棒に麺帯を巻きつかせ、手で抑えながら手前から奥に送っていくことで伸していきます。
2〜3回転させたら、180度回転させ広げます。


 一番のし棒に近く巻きついていた部分が、延されて変形(角が出始めている)している事が分かります。

2回目:同じようにのし棒に丸めます。打ち粉は通常打ちませんが、切れている部分には打ちましょう。のしが終わったら、90度回転させ広げます。左から、右側へ広げていきます。


3回目:90度開店させた麺帯に打ち粉を打って、のし棒に丸めましょう。この場合、のし棒では長さが短い場合が多くなります。巻き棒を使います。

二つ角が出ていますので、残りの二つの角を出す工程です。
打ち粉を縦に振って、先ほどの工程を繰り返します。延し終わりましたら180度回転させ広げます。


4回目:のし棒に麺帯を丸めて延します。終わりましたら、45度回転させ広げます。45度回転させて広げると、のし板に四角い麺帯が乗るようになります。

一箇所の角が出すぎていますが、ここはあまり気にしません。

B肉分け

四つだし終了後の麺帯は、角の部分が薄く、脇と中央の部分が厚くなっています。厚い部分を延しながらより四角になる様に広げながら延す工程が、肉分けです。(私はこの工程が非常に重要だと思っております。)

肉分けが終わり、本延しに入る前の麺帯の写真です。
脇の部分を角に持っていきます。4箇所有りますので4回行います。
その途中で、真中の部分から角の方にも延して行きます。
・一応、真四角を目指しますが1.25kgの粉を用いていますので1辺の長さは80cm程度(以上)になると思います。

C「本延し」

蕎麦の厚さを最終的に決める(切る時に切り幅が決まります)工程です。田舎とか変わり蕎麦で目標の厚さは変わりますが、個人の好みも有ります。私は1.3mm


     巻き棒の半分の麺帯を巻きます。下半分の麺帯を巻き棒に丸めて上半分を延して行きます。1回目は左、2回目は真中、3回目は右を延して行くように、手順は決めたほうがスムーズだと思います。

 上半分の麺帯の延しの作業が終わりましたら、上半分を別の巻き棒に丸めましょう。
     残りの麺帯(下半分)を目標の厚さに延して行きます。1回目は左、2回目は真中、3回目は右を延して行くように、手順は同じにした方が良いと思います。

     目標の厚さになっているかを量るために、ゲージを用いましょう。
     目標の厚さになりましたら、その延した麺帯を別の巻き棒に巻きます。
     最初に巻いた、延しが終了していない麺帯を広げましょう。
     目標の厚さに向かって延していきます。伸す方向が逆になりますが、やり難い居場合には180度回転させてください。
     伸し終わりましたら、全ての麺帯を巻き棒に巻いて側面より厚さの斑を見ます。

厚さに斑があるようでしたら、厚い部分を再度延しましょう。

<たたみ>

延した麺帯を、切って蕎麦(1.3mm×1.3mm断面)にするために、たたむ工程です。切った蕎麦が、再度くっついたりしないように、打ち粉を打ちます。又、大きさはまな板の広さ以下にする必要も有りますし、1本の長さが23cm程度になるようにする必要も有ります。

今回の説明は、4つだたみです。

・巻き棒の麺帯を延し板の左側より広げていきます(右利きの場合)。

・半分広げましたら、打ち粉を打ちます。

・残りの半分を打ち粉を打った麺帯の上にかぶせます。

     下半分に打ち粉を打ちます。上側の半分を下側にかぶせます。

     上半分に打ち粉を打ちます。下側の麺帯を上半分に合わせます。

これで、たたみは終了です。

<切り>

まな板と包丁で広い麺帯を目標1.3mmの幅で切る工程です。打ち粉を使いますが、重要な役割ですので、その役割を理解した上で切りましょう。

     まな板の上に、打ち粉を打ちます。この打ち粉はまな板と、包丁の曲がりを吸収して一本一本しっかりと切り離せるようにするための打ち粉です。

     その打ち粉の上に、たたんだ麺帯を載せます。

     麺帯をの上に、打ち粉を打ちます。この打ち粉は駒板を滑らせ&切った麺帯の中に入らせるための打ち粉です。この打ち粉が、一本一本の蕎麦の再接着を防ぐものです。

     駒板を載せ、左手3本(親指、ひとさし指、小指)で駒板を抑えて、右手で包丁を持ち押し切りで麺帯を切ります。切りましたら、包丁を左側に少し倒します。この倒す量が、蕎麦の霧幅を決めます。

     何本か切り進め、ある程度進みましたら包丁で切った蕎麦を麺帯から離します。蕎麦の下に包丁を入れ、左手で一本一本ばらすような作業をします。

     切った蕎麦を纏めて掴み、打ち粉を振るった上で生舟(切った蕎麦を入れる箱/100ショップで売っているタッパでも充分です)の中に入れます。

     切り終わりましたら、冷蔵庫に保存しましょう。そば粉には土壌菌が居る(と師匠に言われました)ので、長い保存、暖かい場所での保存は避けるようにして下さい。


【茹でる】

切った蕎麦を食べれるように茹でます。ゆで方で美味しい蕎麦も不味い蕎麦になってしまいます。茹で時間も含めて、自分の好みを追求しましょう。

通常の太さの麺で有れば(たっぷりのお湯が必要です)45秒から70秒程度だと思います。

ここでは家庭用の鍋で茹でる方法を記載します。

@     道具を準備しましょう。大きな鍋、コンロ、水嚢、ザル、ボウル。クッキング・スケールと蕎麦。

A     なるべく大きな鍋に水をたっぷりと入れて、一番火力が強いコンロで沸かします。

B     クッキングスケールで蕎麦を計量します。家庭用の鍋であれば、一回で1人前程度が限度だと思います。150g計量しましょう。

C     ぐらぐら煮立っている鍋の中に、計量した蕎麦をばらばらになる様に入れます。直ぐに、鍋の蓋をしましょう。⇒このときに決して、菜箸などで掻き混ぜないようにしましょう。掻き混ぜますと、蕎麦が短く切れてしまうことが有ります。

D     鍋の中のお湯が沸騰してきたら、蓋を外しましょう。お湯の中で、蕎麦が踊るように回っていたらOKです。

E     時間を見計らって水嚢で蕎麦を掬います。

F     水を入れたボウルの中にザルを入れ、茹でた蕎麦を入れましょう。水で蕎麦を洗います。

G     3回程度水を入れ替えたら終了です。

H     器に、蕎麦を盛って・・・さあー食べましょう。